入江亜季『群青学舎』2巻が出た。
本作は2006年の個人的ベスト1。
「コミックビーム」によると、
「時代や世界、思想・階級・文化を越えて、“学舎(まなびや)”とそこに集う人々を描く連ねる、色とりどりの読切連作シリーズ」。
よく言われているように24年組(特に萩尾作品)の血脈をはっきりと感じさせる王道なおもしろさがたまりません。
あと、1巻の「森へ」は坂口尚『竜巻を売る老人』を思い出したけれど、インタビューを読むとお好きなよう。
戦いでもなく、リアルなラブとかってんでもなく、
エッセイでもなく、お仕事でもなく、ペットでもなく…
でもその全部があって、ディテイルが凝ってて、
なんか心に残る、ちょっとした、たぶん絶対安全のファンタジー。
こういうのが、すーごくすーごく読みたかった!
ちょっとずつ食べられて、全部おいしいって、女子の夢みたいな作品。
2巻は、不細工な魔女っこの片思い、変人女子学生と生と死の出会い、クーデターにあった王女と敵とのアクション&ファンタジック・ラブストーリー、音痴だけど音楽好きの少年の部活動風景、ほれ薬話「ピンクチョコレート」続編を収録。
落ち葉や音楽、割れたコップに冬の空気、誰もいない校舎。いろんな顔の登場人物たちの魅力もさることながら、どっかで感じた切ない背景が描かれているような…。登場人物たちの部屋も、それぞれの性格を表していて楽しい。それでいて遠近上下左右ダイナミックに展開される画面構成で、王道ストーリーにもかかわらず、まったく飽きさせません。
これが少女マンガ誌ではなく、「コミックビーム」で連載されているというのが、やっぱり21世紀って感じなのかな。2004年から連載中。
★
短編連作、饒舌な画面構成ってことで思い出す黒田硫黄。新刊『あたらしい朝』は発売延期とのこと。何年先になっても待つけれど、あまり先にならないといいなあ。